木造住宅業界では最高レベルの耐震技術としてデファクトスタンダードの耐震構法SE構法。全国に500社のSDGsによって環境や循環型社会のために建築物への木材の使用が推奨される近年、これまでRC造や鉄骨造が主流だった中・大規模建築の第三の選択肢として木構造が注目されています。新国立競技場のデザインの一部に木材が使用されたことは記憶に新しい事例ですが、FULLWOODでは木構造と大型建築の組み合わせによって、新しいランドスケープをデザインします。
私たちが採用する耐震構法SE構法は、大規模建築のために開発された、鉄骨造と同等のラーメン構造の技術です。構造計算に裏付けられた高い耐震性能を誇り、最大スパン9m、最大階高4.5mという大空間を木造で実現します。その驚異的な設計の自由度が木造建築設計の現場で高く評価されています。関西で数多くのSE構法建築を手掛けてきた山栄ホームの新ブランドFULLWOODでは、このSE構法による非住宅木造建築の設計と施工を請け負います。
* 木造建築による代表的なSDGsへの取り組み
耐震構法SE構法のルーツは、構造建築家の播繁氏によって「長野オリンピックアリーナエムウェイブ」に代表される大規模な大断面木造建築物のために開発された木構造技術です。その信頼性の高い技術をシステム面とコスト的で改良し、住宅設計に転用したのがSE構法なのです。全国に登録施工店を持ち、技術研修や構造計算の必須化によって、耐震木造技術としては最高レベルの品質を維持しています。
FULLWOODの山栄ホームは、SE構法登録施工店の中でも厳選された工務店のみで組織される重量木骨の家プレミアムパートナーズの一員として、関西のSE構法建築業界をリードしてきました。SE構法住宅の施工実績はもちろんのこと、病院や介護施設等の非住宅分野でもSE構法を活用した数多くの提案と設計・施工実績を持ちます。
コストダウンは建築の木造化における最大の魅力です。資材の安さのみならず、鉄骨やRCに比べて圧倒的に軽いため、建設現場のあらゆる側面で運用コストが大幅に軽減されます。また木造建築は耐用年数が短く、減価償却費が他構造に比べて最大で2倍以上となることも大きなメリットです。
SE構法で使用する集成材はすべて国内の専用工場で高精度CADによって管理生産されています。木材自体の柔軟な 加工性に加え、最小限の耐力壁で大空間の強度を確保するため、従来のビル建築に比べて表現の可能性が広がります。
木造建築には荷重を抑えて地震の揺れを吸収し、建物自体の振動を抑制する性質があります。元の状態に戻ろうとする復元力があるのも木ならではの特性です。SE構法では鉄骨造と同様の構造計算を行うため高い耐震性が確保できます。また、水分を含む木材は初期延焼をくい止める性質があり、耐火性にも優れています。
* 特定条件下における当社シミュレーションによる木造とRC造の比較